現代仏像の技法

→◆PC用へ      ■戻る■



現代の仏像彫刻の種類

 日本の古い時代には、仏教が学問をリード
して来たのと同様に 、仏像彫刻の技法でも、
各時代においては先端技術とも言えるもので、
伝統工芸でありながら最先端の技術の粋を集
めて制作されてきています。また次々と新し
い技法が生み出されてきたのです。

歴史上では、塑像、乾漆像、金銅仏、木彫、
石仏 等が多くつくられてきましたが、現代
の仏像彫刻は 素材、技法で大きく分けると、
石彫、木彫、鋳造、樹脂の4種類になります。
それそれに常に発展し、多くの技法を含んで
います。それぞれには魅力と欠点があります。



主な特徴、魅力、欠点

特徴、魅力
欠点






素朴さ、屋外自然に良く合う
石の模様、色の面白さ
オリジナルとしての
稀少価値(量産を除く)
非常に重い、修正が大変
風化が見られる
細かい表現が難しい
形の自由度が少ない


木の温もりのある質感
優しさ、柔らかさ、
木目の美しさ、
繊維の強さを生かし
細かな細工
小作品は丁度良い重さ、
オリジナルとしての
稀少価値(量産を除く)
湿度変化に敏感で割れや
ひびが入る事がある。
材質により、虫やかびに
犯される事もある
壊れ易い、燃え易い
同品質での複数制作は
難しい




  


金属の存在感
硬くこわれにくい
複数制作が容易
青銅製の場合は、
千年の風雪に耐える
非常に重い(始めての人
には驚きの重さです)
鋳込んでからの修正が大変


可塑性が高く
形の追求に適している
形の修正加工が容易、
着色、彩色の自由度が高い
軽くあつかい易い
重量の調整ができる。
同品質での複数制作が容易
鋳型技法の量産品が多く
安物のイメージがある

貼込み技法の場合は、
多くの手間がかかる。


素朴さ、屋外にも適応 壊れ易い、
繊細な造形が難しい。
 



コンクリート、焼物、等  
*彫塑技法では、まず原形を粘土、石膏、樹脂、その他の
 材料で制作され、その後に、最終材料に置き換えられる。


●自然材料の質感、味わいを重視すれば、木彫、石彫
●強度、耐用年数の実績で選べば、鋳造
●形を重視して、可塑性で選べば、樹脂、複合素材



大きく2つのグループ分類

 彫刻技法(狭義の) --- 削る、彫る(カービング)
 彫塑技法
(塑像より発展した)
--- 付ける(モデリング)
--- ひねる
--- 削る、彫るも併せ行う


 カービングは、やり直しが出来ないので、
より鋭い感覚が要求されると言われています。
 彫塑技法は何度でもやり直しが出来るので、
納得いくまで形を追求できるために、技術よ
り感性の比重が大きくなります。

 素人が作る場合、カービングのほうが難し
いとされますが、実際に最後まで作品を完成
させるには、逆で、木彫がとっつき易く、彫
塑では多くの特種な技法の修得や、用具が必
要になるのでかえって難しいという事があり
ます。



◆PC版 へ ←     ■戻る■

展示室 及び 工房の見学 も受付中です。(見学無料)
約100点前後の作品を実際に御覧いただけます。  

見学
予約制(無料)

 
平日、土曜
9-12時
14-18時

休日や時間外は
ご相談下さい
URL、e-mail



見学申込
制作依頼
(有)日本美術研究所  
代表取締役 長田豊彦
(工房)〒615-0094
  京都市 右京区 山ノ内北の口町 4-4
(展示室)〒616-8234
  京都市 右京区 鳴滝嵯峨園町 16-1
   TEL 075-842-0455
   FAX 075-822-3945用紙

 
  

無断転載は禁止致します。画像利用について
Copyright (C) 2005-2019
nihon bijyutsu kenkyusho. All Rights Reserved.