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5)印相の意味するもの-1  
◆仏像マメ知識
   .......印相(いんぞう、いんそう)

印相、といえば「はんこ」の善し悪し?
...ではありませんよ!。印、手印、印契
(いんげい)とも言われます。仏像の手
の形はそれぞれに特別な意味づけのある、
特徴的な手の形をしています。その多く
は元をたどれば、お釈迦様の手の形から
始まっています。瞑想する時の手を組ん
だ形は定印と呼ばれ、数種類あります。
また、衆生に教えを説く姿からいくつか
の説法印がうまれました。多くの印はこ
の説法印から派生しています。といって
も実にいろいろな形の説法印があります。
また、インド古来の敬礼作法として合掌
印があります。これは礼法であると同時
に、祈りや精神集中をも意味します。こ
の印を基本として多くの印に派生してい
ます。また密教では、修業により伝授さ
れる無数の印があり、それらは、一般に
は秘密とされるものが多く含まれ、修法
によりそれぞれに特別な意味付けがなさ
れています。像に刻まれるのは、ほんの
一部の形のみとなっています。

一般に目に触れ良く知られる印の中に、
阿弥陀如来の来迎印というのがあります。
手の指で輪をつくっているのが特徴的で
す。この来迎印も弥陀の九品印(くぼん
いん)と言って九種類もあります。印と
聞いて思い出すのは、子供のころ忍者ご
っこで組んだ印がありますが、おそらく、
大日如来の智拳印に似ているので、密教
系の印から派生して来ていると思われま
す。(刀印という印にそっくりです。)
また 説法印の中に、転法輪印、という
のがありますが、釈迦が教えを説く形の
基本的な印ですが、これがとても複雑で
正確に組もうとすると、なかなか出来ま
せん。この印については、詳しくは、後
日にいたします。

 話しが複雑になるので、ちょっと分類
してみますと

 1)定印:瞑想の形
 2)説法印:教えを説く形
 3)合掌印:祈りの形
 4)密教の印:修法上の特別な意味、
        働きを持つ形

また、それぞれの印から派生した多くの
印があります。

 印相は仏像の種類を見分ける手段の一
つになっていますが、例外もとても多く、
印相でおよそ像種の判別できるものも有
りますが、多くの像は印相だけでは判別
しきれないのが現実ようです。また密教
の修法で用いられる印相については無数
の形があるようです。印相の表わす具体
的な意味は、願い、祈り、意志、働き、
救済、等を象徴的に表わしていますが、
詳細は後日に連載予定です。

次は、
肉髻珠(にっけいしゅ、にっけいじゅ)

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● 仏像の光背
● 仏像の台座
● 仏像の持物

----【トピック】----
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